落ち込んでる時に元気が出る曲を聴くという人が多いのだろうと思う。
しかし、私の場合は落ち込みというレベルではない。
心が腐りきっているか、うつ状態である。
そんな時に、好きではあってもTLCとかSpiceGirlsを聴こうとは思わない。
そもそも、心が沈んでいる時には元気な曲よりも、静かだったり、あるいは悲しい曲を聴く方が回復に効果があると言うではないか。
確かに、心に音楽がシンクロするとドロドロ混じって、腐ったものが一緒に洗い流されるような気がする。
腐っている時に聴く音楽
Brigitte Fontaine "Comme à la radio"
ブリジット・フォンティーヌ『ラジオのように』
1969年の作品で、母の愛聴盤だったことから、物心つくころから聴かされる羽目に。
でもな~ フツー幼児に聴かせないだろ、こんな音楽
Brigitte Fontaine - Comme à la radio
連続したパーカッション。歌唱というよりは鼻歌。
"à cette minute~"で始まる呪文のようなトースト。
8分強と長いが、その間は異世界へ。
Brigitte Fontaine - Comme à la radio (version anglaise English version)
こちらはストリングスが前に出た英語版。
フランス語の方がいいけど、アレンジはこっちの方が好み。
6分ころからの連続したウッドベース音でトランス状態に。
鬱なのに聴きながら高揚していくのが分かった。
悲しい時に聴く音楽
Juana molina "Tres Cosas"
フアナ・モリーナ『トレス・コーサス』
フアナの音楽はアコースティックと打ち込みの不協和音的な融合であり、そこに彼女の可愛らしくもささやくような声が重なる。
Insensible
感情が悲哀に満ちると、このアルバムのラスト・ナンバー"Insensible"を聴いている。
ピアノの音がたまらない。
The Story "Grace in Gravity"
ザ・ストーリー『グレイス・イン・グラヴィティ』
これ知ってる人いるかなぁ。声質がよく似た女性デュオ。
メインはジョナサだが、ジェニファーのか細い声が重なることで哀切な雰囲気が満ち満ちている。
学生時代にヘビロテしては泣いていた。
Heather Nova "Oyster"
ヘザー・ノヴァ『オイスター』
アラニス・モリセットが流行っていたころの流れで"Walk This World"がヒットしていたけど、"Heal"や"Island"あたりの暗い曲の方が後からジワジワ来た。
Island
重症うつの時に聴く音楽
Juana Molina "Son"
フアナ・モリーナ『ソン』
うつ病時代によく聴いていたアルバム。
正直、自分には薬よりよく効いていた気がするね。
No seas antipática
Juana Molina - Son
アルバムの中でも、この2曲とラストの隠しトラックはまるで抑鬱症状を音楽で表現したかのようだ。
特に表題曲の"Son"は最たるもの。
うつ症状が酷かったころは本当によくお世話になった。
フアナ・モリーナって意外と日本にファンがいるみたいだね。
何度か来日しているようだ。
心が疲れ気味の時に聴く音楽
Fiona Apple "The Idler Wheel Is Wiser Than the Driver of the Screw and Whipping Cords Will Serve You More Than Ropes Will Ever Do"
フィオナ・アップル『アイドラー・ホイール』
心が疲労している時にお世話になっているアルバム。
自分にとっては癒し系。
Werewolf
Jonathan
Neneh Cherry "Broken Politics"
ネナ・チェリー『ブロークン・ポリティクス』
ド鬱までは行かないが、若干抑鬱気味だったり心が疲れている時の癒し系アルバム。
Neneh Cherry - Slow Release (Official Audio)
他にもホリー・コールとかジュリア・フォーダムの"Swept"あたりにも癒されたな。
自分を取り戻したい時に聴く音楽
Fiona Apple "Fetch The Bolt Cutters"
フィオナ・アップル『フェッチ・ザ・ボルト・カッターズ』
ちょっと自分を見失った感がある時に聴きたいアルバム。
Fiona Apple - I Want You To Love Me (Official Audio)
冒頭のピアノで泣いてしまったことが何度か。
"Newspaper"と"Cosmonauts"が特に好きで、この辺りで気力が満ちてくる。
完全に独りでこもって聴く音楽
Björk "Medúlla"
ビョーク『メダラ』
ヒューマンビートボックスを用いたことで知られるが、ファンの間でも評価が分かれており、ここで振り落とされた人も少なくないらしい。
Ancestors
もうダメ。この曲、泣いてしまう。
YouTube流してPCでの割れた汚い音でも震え来ちゃったくらいなんで。
このアルバムは深すぎるせいか、私は大好きだけどめったに聴かない。
聴くのに自分の心の覚悟がいるからなのか。
長々と貼り付けてしまったけど、音楽話は止まらない。
気がつけば女性ヴォーカルばかり。
こういった曲調なので誰にでもオススメできるものではないが、中には刺さるという人もいるのではないかな。
刺さった人は、おナカーマ!