アニメ設定画集って、かつて講談社から出た公式アニメガイドと内容被ってそうだなと思ったのだが、金額が何と3960円もする。
だからこそ興味が湧いた。
これは、過去に出た二冊の画集『久遠の庭』『青陽の曲』に収録されていなかったDVD等のジャケットイラストが収録されているのでは、と思ったからだ。
結果はその通りだった。
DVD・ブルーレイ・CDのジャケットが網羅されている。
山田画伯の絵が主体であり、アニメ絵はほとんど収録されていない。
いわばこれは、山田章博『十二国記』画集の第3弾と言ってよい。
やはり美麗。買って良かった。
王と麒麟の主従絵が多い今回の画集
それに加えて、講談社のアニメガイドには収録されていない設定画も多々ある。
キャラとしては関心が湧きにくい陽子の両親の設定についての山田画伯による記述が面白い。
「仕事仕事と言いながら不倫とかしてそう。」
「陽子の父は虚栄心の強いタイプですから、『いやぁ奥さん、いつまでも若くておきれいでいらっしゃる』と言われるような女性を妻にしている筈。」
……とか。
楽俊の第一段階の設定画が……なかなか衝撃的。
いや、まんまネズミ。
尻尾もあの毛がない紐みたいなやつだし。
原作に楽俊の尻尾は毛がフサフサ生えている描写があったはず。
こんな楽俊は……嫌だ?
画伯的には、楽俊は生活苦でやつれているはずだと思われたらしい。
この案は制作サイドからダメ出しがあって、今のデザになったのだとか。
まぁね、リアル鼠じゃあね。
たぶん、楽俊ってチンチラみたいなイメージなんじゃないかと思うんだよね。
誰だか分かります? 答えは画集で。
新潮社の公式で中身ちょっと見せ↓
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— 小野不由美「十二国記」/新潮社公式 (@12koku_shincho) March 12, 2024
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設定を読んでいると、画伯がここはこうしてくれとか、ここは手を抜いていいよとか細かく指定してくれているのに、実際のアニメには反映されていなかったよなぁという部分もチラホラ。
制作者のインタビューによると、時間がなく、かなり強行スケジュールだった模様。
アニメはもう一回、丁寧に作り直して欲しいね。
過去作は陽子のキャラデザが古臭いし、特にポニテ姿なんか昭和センスだったし。
今度はもっと山田画伯の絵柄に近いものが視たい。
浅野と杉本も無しでね。