あとぢゑ〜る

大人の発達障害と麻雀初心者の歩む道

📻FMラジオの思い出

今週のお題「ラジオ」

「最近どんな番組を聴いていますか?」と訊かれているのだが、実は最近ラジオをとんと聴かなくなってしまった。
理由は、J-POPとトークに押されて、洋楽があまり流れなくなったこと。

私はかつてFMラジオをよく聴いていた。
熱心に聴き始めたのは高校生からで、89年から90年代まではJ-WAVEのヘビーリスナーだった。
ルーシー・ケントが『ANTE MERIDIAN』と『POST MERIDIAN』という番組を担当し、夕方にキャロル久末の『URBAN COLORS』へバトンタッチする流れだったが、この辺りなど、安心して流しっぱなしにしていられる時間帯だった。

↓かつてJ-WAVE御用達と言われていたBASIA

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毎週日曜午後はクリス・ペプラーの『TOKIO HOT 100』を楽しみに聴いていた。
ちょうどパイオニアが提供していたころだ。

ジョン・カビラによる『PAZZ&JOPS』の夜の雰囲気も良かった。
この番組で、アルチュール・アッシュ(Arthur.H)の"La Lune"が流れたことがある。
アルチュール・アッシュは私の母が大ファンだったフランスのアーティストなのだが、夜遅めの時間にその曲が流れて、こんなに良い曲だったのかと妙に印象に残った思い出がある。

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Arthur H

Arthur H

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番組名は忘れたが、これまた夜にブリジット・フォンティーヌ(Brigitte Fontaine)の"Comme à la radio(ラジオのように)"が流れて、大人になってからハマるきっかけを与えてくれたのもJ-WAVEだった。

しかし、聴取率重視の波には逆らえないのか、90年代中ごろからJ-WAVEでも頻繁にJ-POPが流れるようになり、すっかり雰囲気が変わってしまった。
私はそれから洋楽中心のインターFMに移っていったが、やはり流しっぱなしにして心地よい洋楽を流してくれる90年代前半ごろまでのJ-WAVEが一番好きだった。

とはいえ、小ジャレた洋楽でないと嫌だというわけでもなく、一時期NACK5(ナックファイブ)の『GOGOMONZ(ゴゴモンズ)』を好んで聴いていたこともある。
どんな音楽が流れていたかはまったく覚えておらず、三遊亭鬼丸横田かおりの掛け合いがそこはかとなく面白くて好きだった。
CMが中古車屋にパチンコ屋に不動産屋だったりして、いかにもダ埼玉って感じで、そんなところもちょっとツボだった。

現在はJ-WAVEインターFMもほとんど聴くことがなくなってしまった。
たまにradikoで流しても、トークに関心が持てず、音楽も好みではないものが頻繁に流れるため、点けては消すの繰り返しで、しまいには点けることもなくなってしまったのだ。

最近はアプリでJAZZRADIOやRadioUKを聴いたりしているが、新しい音楽の情報は入りにくくなってしまった。

きっと好みの音楽、いろいろ逃してるんだろうなぁ……。

 

💿元気な曲? いいえ、退廃と抑鬱です

お題「この曲、心がささくれてる時に聴くと良いよ!」

落ち込んでる時に元気が出る曲を聴くという人が多いのだろうと思う。
しかし、私の場合は落ち込みというレベルではない。
心が腐りきっているか、うつ状態である。
そんな時に、好きではあってもTLCとかSpiceGirlsを聴こうとは思わない。
そもそも、心が沈んでいる時には元気な曲よりも、静かだったり、あるいは悲しい曲を聴く方が回復に効果があると言うではないか。
確かに、心に音楽がシンクロするとドロドロ混じって、腐ったものが一緒に洗い流されるような気がする。

 

腐っている時に聴く音楽

Brigitte Fontaine "Comme à la radio"

ブリジット・フォンティーヌ『ラジオのように』

1969年の作品で、母の愛聴盤だったことから、物心つくころから聴かされる羽目に。

でもな~ フツー幼児に聴かせないだろ、こんな音楽

Brigitte Fontaine - Comme à la radio

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連続したパーカッション。歌唱というよりは鼻歌。
"à cette minute~"で始まる呪文のようなトースト。
8分強と長いが、その間は異世界へ。

Brigitte Fontaine - Comme à la radio (version anglaise English version)

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こちらはストリングスが前に出た英語版。
フランス語の方がいいけど、アレンジはこっちの方が好み。
6分ころからの連続したウッドベース音でトランス状態に。
鬱なのに聴きながら高揚していくのが分かった。

Comme a La Radio

Comme a La Radio

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悲しい時に聴く音楽

Juana molina "Tres Cosas"

フアナ・モリーナ『トレス・コーサス』

フアナの音楽はアコースティックと打ち込みの不協和音的な融合であり、そこに彼女の可愛らしくもささやくような声が重なる。

Insensible

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感情が悲哀に満ちると、このアルバムのラスト・ナンバー"Insensible"を聴いている。
ピアノの音がたまらない。

Tres Cosas

Tres Cosas

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The Story "Grace in Gravity"

ザ・ストーリー『グレイス・イン・グラヴィティ』

これ知ってる人いるかなぁ。声質がよく似た女性デュオ。
メインはジョナサだが、ジェニファーのか細い声が重なることで哀切な雰囲気が満ち満ちている。
学生時代にヘビロテしては泣いていた。

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Grace in Gravity

Grace in Gravity

  • Elektra Records
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Heather Nova "Oyster"

ヘザー・ノヴァ『オイスター

アラニス・モリセットが流行っていたころの流れで"Walk This World"がヒットしていたけど、"Heal"や"Island"あたりの暗い曲の方が後からジワジワ来た。

Island

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重症うつの時に聴く音楽

Juana Molina "Son"

フアナ・モリーナ『ソン』

うつ病時代によく聴いていたアルバム。
正直、自分には薬よりよく効いていた気がするね。

No seas antipática

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Juana Molina - Son

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アルバムの中でも、この2曲とラストの隠しトラックはまるで抑鬱症状を音楽で表現したかのようだ。
特に表題曲の"Son"は最たるもの。
うつ症状が酷かったころは本当によくお世話になった。

Son

Son

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フアナ・モリーナって意外と日本にファンがいるみたいだね。
何度か来日しているようだ。

 

心が疲れ気味の時に聴く音楽

Fiona Apple "The Idler Wheel Is Wiser Than the Driver of the Screw and Whipping Cords Will Serve You More Than Ropes Will Ever Do"

フィオナ・アップル『アイドラー・ホイール』

心が疲労している時にお世話になっているアルバム。
自分にとっては癒し系。

Werewolf

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Jonathan

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Neneh Cherry "Broken Politics"

ネナ・チェリー『ブロークン・ポリティクス』

ド鬱までは行かないが、若干抑鬱気味だったり心が疲れている時の癒し系アルバム。

Neneh Cherry - Slow Release (Official Audio)

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他にもホリー・コールとかジュリア・フォーダムの"Swept"あたりにも癒されたな。

 

自分を取り戻したい時に聴く音楽

Fiona Apple "Fetch The Bolt Cutters"

フィオナ・アップル『フェッチ・ザ・ボルト・カッターズ』

ちょっと自分を見失った感がある時に聴きたいアルバム。

Fiona Apple - I Want You To Love Me (Official Audio)

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冒頭のピアノで泣いてしまったことが何度か。
"Newspaper"と"Cosmonauts"が特に好きで、この辺りで気力が満ちてくる。

Fetch the Bolt Cutters

Fetch the Bolt Cutters

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完全に独りでこもって聴く音楽

Björk "Medúlla"

ビョーク『メダラ』

ヒューマンビートボックスを用いたことで知られるが、ファンの間でも評価が分かれており、ここで振り落とされた人も少なくないらしい。

Ancestors

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もうダメ。この曲、泣いてしまう。
YouTube流してPCでの割れた汚い音でも震え来ちゃったくらいなんで。

このアルバムは深すぎるせいか、私は大好きだけどめったに聴かない。
聴くのに自分の心の覚悟がいるからなのか。

Medulla

Medulla

  • アーティスト:Bjork
  • One Little Indian
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長々と貼り付けてしまったけど、音楽話は止まらない。
気がつけば女性ヴォーカルばかり。

こういった曲調なので誰にでもオススメできるものではないが、中には刺さるという人もいるのではないかな。

刺さった人は、おナカーマ!

💿シャーデーでまったり

最近、シャーデーばっかり聴いている。
なぜだろうか。
やはり加齢のせいだろうか。

Sade "The Ultimate Collection"

これがすごく良かった。
2枚組なんだけど、どっちも同じくらい聴いている。
リマスター盤で音も良くなった。

 

Ultimate Collection

Ultimate Collection

  • アーティスト:Sade
  • Epic
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CD2収録の"The Moon and the Sky (Remix feat. Jay-Z)"がカッコいい。

Sade - The Moon And The Sky (Remix) (Audio) ft. Jay-Z

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Discography

シャーデーSade)は4人編成(女性1人男性3人)のバンド。
バンド名はヴォーカルを担当するヘレン・フォラシャーデー・アデュに由来。
1984年に1stアルバムを出しており、キャリアは非常に長い。

 

1st "Diamond Life"
2nd "Promise"
3rd "Stronger Than Pride"
4th "Love Deluxe"
5th "Lovers Rock"
6th "Soldier of Love"

 

ジャジーで歌謡曲ムードな1stと2nd。
3rdと4thは打ち込みベースなのでクール感がある。
5thと6thは打ち込みを使いつつ、原点回帰したような方向性だ。

 

こうしてみると、シャーデーのアルバムタイトルには'Love'が多い。
3rdには'Love'が入っていないが、"Love Is Stronger Than Pride"という曲が収録されており、このアルバム名を意味するものは'Love'だということが分かる。
シャーデー・アデュは一貫してLove(愛)を歌い続けている。

 

Loveの量産は陳腐になりがちだが、シャーデー・アデュの声なら説得力がある。
彼女の声はハスキーだが、なぜだか聴いていると落ち着くし、癒される。
愛をテーマにしているからなのか。
さすがはSoldier of Love(愛の戦士)。
どちらかというと、音楽スタイルからは愛の職人って感じだけど。

 

ちなみに私の最も好きなアルバムが3rd"Stronger Than Pride"。
"Love Is Stronger Than Pride"の心地よいリゾート感と言ったらない。
暑苦しい夏も、これを聴けば気分だけでも夕涼み。

Sade - Love Is Stronger Than Pride - Official - 1988

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"The Best of Sade"はジャケ買い
背面の目を閉じたアデュがまた美しい。